成瀬整骨院ブログ

大動脈遮断バルーンについて 1/2

2014年2月24日 15:23

こんにちは横浜市金沢区の変形性膝関節症・成瀬整骨院のスタッフです。


大動脈遮断バルーンについて以下参考として引用します。1/2


今日の治療方針
私はこう治療している
総編集 山口 敬 北原光夫 福井次矢
TODAY'S THERAPY 2010 医学書院
より引用

大動脈遮断バルーン
Intra-aortic occlusion balloon
山田裕彦 岩手医科大学講師・救急医学

原理
 大動脈遮断バルーンは、腹腔動脈より近位の大動脈でバルーンにより血流を遮断し、腹
腔内出血などで致死的なショックが継続する場合に、一時的に止血効果を得て循環を維持
するための手段である。
適応
適応は、救命救急センターの初療室で、致死的な出血性ショック症状を呈する病例で、
初期輸液療法(2,000mL/20分程度)にて循環の安定が得られず、出血源が腹腔動脈より遠位の症例が適応となる。ただし、腹部大動脈から大腿動脈にかけての動脈損傷では、損傷部位を通過させてカテーテルを挿入しなければならなくなるため、挿入困難や血管損傷の増悪をきたすことがあり、使用は控えるべきであると考える。
 そこで、以下1-3の傷病が適応となると考えられる。
1.腹腔内出血 腸間膜動脈などの腹腔内動脈損傷、重度肝損傷、重度脾損傷、肝腫瘍の腹腔内破裂など。
2.後腹膜出血 重度腎損傷、完全不安定骨盤骨折など。
3.その他 大腿での肢切断など。
 大動脈遮断バルーンによる止血は、あくまで確実な止血術〔手術またはIVR:interventional radiology〕まで生命を維持させるための一時的なものであることを念頭におき、挿入・遮断により血圧上昇が得られても、速やかに確実な止血術へ移行する準備を進めなければならない。




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