成瀬整骨院ブログ

経皮的心肺補助の適応について

2014年2月27日 15:30

こんにちは横浜市金沢区の骨盤矯正・成瀬整骨院のスタッフです。


経皮的心肺補助の適応について以下参考として引用します。


今日の治療方針
私はこう治療している
総編集 山口 敬 北原光夫 福井次矢
TODAY'S THERAPY 2010 医学書院
より引用

経皮的心肺補助
Percutaneous cardio-pulmonary support(PCPS)
中田康城 市立堺病院・高度救急災害医療担当部長(大阪)

適応
 救急医療領域や循環器科領域などさまざまな呼吸循環危険状態で使用される。ただPCPSは究極の対症療法であり、導入に際しては使用目的を明確にし、原疾患の治療や今後の方策を講じなければならない。
1.救急時の使用
 a)心肺停止:一雄案的な蘇生法に反応しないが社会復帰の期待ができる例。厳密な適応基準はまだ確立されていない。一般には、目撃のある心原性心停止でバイスタンダーCPRが行われた例、などが対象となる。ただ、導入判断は速やかに行う。蘇生チームのリーダーが"適応あり"と判断したら、直ちに"PCPS開始"を宣言し導入をはかる。迷いは救命の機会を失わせる。なおPCPSは血液の冷却により、脳保護のための低体温療法にも応用できる。
 b)偶発性低体温症:加温とともに血行動態の不安定例への循環補助が可能である。
 c)重症心原性ショック:薬物療法やIABP(大動脈内バルーンパンピング法)の併用でも循環を維持できない治療困難例。
 d)致死的不整脈。
 e)重症肺塞栓症。
 f)重症急性呼吸不全:人工呼吸管理の限界を超えた重症例。
2.待機的使用
 a)冠動脈形成術中の一時的心肺補助〔supported PTCA(経皮的バルーン冠動脈形成術)〕。
 b)心大血管手術や呼吸器手術時の一時的心肺補助。
 c)開胸術後低心拍状態に対する一時的心肺補助。
合併症
 前述のとおり、心臓の後負荷が増加する。心エコーによるモニタリングを行い、左心負荷に注意し、IABPの併用を考慮する。また、導入手技や抗凝固療法の必要性から、挿入側枝の血行障害、動脈解離を含む血管損傷、出血(刺入部、後腹膜)、血栓塞栓症、感染などが起こりうる。使用中はこれら合併症に注意し、慎重な監視と迅速な対応が必要となる。
禁忌
 コントロール不能な出血性病変を有する例、頭蓋内出血の危険性が高い例、閉塞性動脈硬化症など下肢動脈の狭窄・閉塞例、などが考えられる。
その他
 特に緊急時のPCPS使用には時間的制約が強く、安全確実なカニュレーションと迅速な回路セットアップを並行して行う。自施設のPCPSに習熟した医師、看護師、臨床工学技士を含めたチーム医療体制が必須となる。




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