成瀬整骨院ブログ

鎮痛・鎮静薬の使用法について 2/2

2014年3月30日 10:56

こんにちは横浜市金沢区の腰痛・成瀬整骨院のスタッフです。


鎮痛・鎮静薬の使用法について以下参考として引用します。2/2


今日の治療方針
私はこう治療している
総編集 山口 敬 北原光夫 福井次矢
TODAY'S THERAPY 2010 医学書院
より引用

鎮痛・鎮静薬の使用法
Use of analgesics and sedatives
氏家良人 岡山大学大学院教授・救急医学

鎮静薬の使用方法
1.全般性不安障害、強迫障害、パニック症候群など精神症性障害、その他で不安、不穏の場合 催眠作用や抗不安作用のある薬物が用いられ、第1選択として各種ベンゾジアゼピン系内服薬が広く用いられる。ベンゾジアゼピン系薬物は情動と関係する大脳辺縁系に分布するベンゾジアゼピン系受容体に結合して作用する。ベンゾジアゼピン系薬剤は受容体が飽和状態になれば、それ以上作用せず、脳幹には作用しないため、バルビツレートなどに比べると呼吸抑制は弱いとされている。また、アネキセート(フルマゼニル)で拮抗が可能である。
a.不安があるが内服薬で治療可能と思われる場合
処方例 下記のいずれかを用いる。
1)リーゼ錠(5mg)1回2-3錠 頓用
2)ソラナックス錠(0.4mg)3錠 分3
3)セルシン錠(5mg)1回0.5-1錠 頓用
b.不安、不穏が強く直ちに鎮静が必要な場合
処方例 下記のいずれかを用いる。
1)ホリゾン注(10mg)1回5-10mg 緩徐に静注
2)ドルミカム注(10mg)1回3-5mg 緩徐に静注
2.ICUなどでの持続鎮静の場合 RASS(Richmond Agitation Sedation Scale)などを用いて鎮静レベルを評価しつつ、できれば1日1回は中断して、薬物の必要性を評価する。薬剤としては、ドルミカム(ミダゾラム)、ディプリバン(プロポフォール)などのベンゾジアゼピン系静脈麻酔薬を使用することが多い。これらは、深い鎮静では呼吸・循環抑制がある。しかし、これらは鎮痛作用がないため、疼痛を伴っている場合にはフェンタニルなどの併用も行う。
処方例 下記のいずれかを用いる。
1)ディプリバン注(200mg)1-5mg/kg/時 持続静注
2)ドルミカム注(10mg)5-10mg/時 持続静注
 術後の人工呼吸管理などでは中枢性α2アドレナリン受容体作動薬であるプレセデックス(デクスメデトミジン塩酸塩)を使用することがある。これは鎮痛作用もあり呼吸抑制がないが、徐脈や低血圧に注意が必要である。
処方例
プレセデックス注(200μg)初期負荷:6μg/kg/時で10分間 持続静注、維持:0.2-0.7μg/kg/時 持続静注
3.せん妄状態 せん妄では、心因、環境因、身体因として考えられる原因で改善できることを行いつつ、せん妄状態で不穏が強い場合には、ブチロフェノン系抗精神病薬であるセレネースを用いる。副作用として錐体外路症状があり、抗パーキンソン病薬の併用が必要となることもある。また、心電図上、QT延長がみられることがあり、同様の副作用のある薬剤との併用は注意する。
処方例
セレネース注(5mg)1回5mg 静注 保外
 無効の場合には2、3回繰り返す。




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