成瀬整骨院ブログ

心膜腔穿刺法・心膜切開法について 3/3

2014年4月 6日 11:56

こんにちは横浜市金沢区の肩こり・成瀬整骨院のスタッフです。


心膜腔穿刺法・心膜切開法について以下参考として引用します。3/3


今日の治療方針
私はこう治療している
総編集 山口 敬 北原光夫 福井次矢
TODAY'S THERAPY 2010 医学書院
より引用

心膜腔穿刺法・心膜切開法
Pericardiocentesis and Pericardiotomy
澤村 淳 北海道大学大学院診療准教授・救急医学

心膜切開法
1.適応 心嚢穿刺が困難な場合、心嚢穿刺でのドレナージが不十分な場合や心膜生検が必要な場合に適応となる。
2.禁忌 放置すれば致死的状況であるため絶対的な禁忌はない。
3.実際の手技
 1)心エコーにて心嚢液の量、貯留範囲の確認を行う。
 2)心電図・血圧などの各種モニターと中心静脈ルートの確保と輸血用の太い末梢ルートの確保も行う。心電図・血圧は持続的にモニターし、中心静脈圧も測定できるようにしておく。小手術ではあるが、心筋損傷や冠動脈損傷の可能性があり、ショックへの対応を考慮し、昇圧薬や輸血、除細動器はいつでも使用可能な状態を整える。
 3)手術は全身麻酔あるいは局所麻酔にて行う。
 4)心膜開窓時の体位は仰臥位で行う。剣状突起を中心として前胸部から上腹部を十分に消毒し、穴あき覆布を掛ける。消毒範囲は胸骨の追加切除がいつでもできるように広めにしておく。
 5)皮膚切開は剣状突起部正中切開を行う。5-6cmの切開を剣状突起直上に加える。剣状突起を電気メスで切除すると、横隔膜の翻転部の上に心膜が確認できる。心膜をたてに切開して開窓する。心膜生検が必要な場合は一部を切除する。20Frのアングル型ドレーンを挿入する。吸引回路に接続し、止血を確認後、閉創して手術を終了する。
患者説明のポイント
・心膜腔穿刺法では、心筋。冠動脈損傷や気胸・肝損傷などの重大な合併症の危険があるため、時間的に余裕があれば書面による承諾を備えておくことが望ましい。
・心膜切開法でも心膜腔穿刺法と同様の合併症の危険があるため、家族へのインフォームド・コンセントを得ておくことが望ましい。




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