成瀬整骨院ブログ

Damage control surgery(DCS)、およびplanned reoperationについて

2014年4月29日 10:30

こんにちは横浜市金沢区の肩こり・成瀬整骨院のスタッフです。


Damage control surgery(DCS)、およびplanned reoperationについて以下参考として引用します。


今日の治療方針
私はこう治療している
総編集 山口 敬 北原光夫 福井次矢
TODAY'S THERAPY 2010 医学書院
より引用

Damage control surgery(DCS)、およびplanned reoperation
勝見 敦 武蔵野赤十字病院・救命救急センター副センター長(東京)

 肝損傷などによる重篤な出血性ショック外傷患者は、大量出血に伴う凝固異常、低体温、ショックによる代謝性アシドーシスを呈する。これらは予後不良因子であり"外傷死の三徴"とされている。ショックに対して大量輸液、輸血を行うことによって、さらに低体温、凝固異常を増悪させ、出血を助長するという悪循環に陥る。このような状態で通常と同様に一期的に手術を終わらせようとすることは予後不良の結果を招く。damage control surgery(DCS)とは、重篤な出血性ショック症状に対し、初回の手術を止血、腸管損傷への閉鎖など最小限の外科的処置にとどめ、いったん集中治療室で低体温、凝固異常、代謝しアシドーシスを改善させてから、再び手術(planned reoperation)を実施するという一連の治療戦略のことをいう。腹部外傷だけでなく胸部損傷、血管損傷などによる出血性ショックの症例においてもDCSは適応されている。
 DCSの適応には、①低体温:35℃未満、②代謝性アシドーシス:pH7.2未満、③出血傾向・凝固異常:プロトロンビン時間(PT)、活性化部分トロンボプラスチン時間(APTT)が50%以上の延長、が指標となる。しかし、これらの値を呈する前にDCSを判断することが求められる。例えば、乳酸リンゲル液2Lの急速輸液を実施(初期輸液療法)しても、バイタルサインが安定しない場合や、あるいは輸血を10単位以上必要とする場合、DCSの適応として考えることが必要である。




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