成瀬整骨院ブログ

胸腔穿刺法、胸腔ドレナージ法の合併症について

2014年4月 3日 11:23

こんにちは横浜市金沢区の腰痛・成瀬整骨院のスタッフです。


胸腔穿刺法、胸腔ドレナージ法の合併症について以下参考として引用します。


今日の治療方針
私はこう治療している
総編集 山口 敬 北原光夫 福井次矢
TODAY'S THERAPY 2010 医学書院
より引用

胸腔穿刺法、胸腔ドレナージ法
Thoracentesis,tube thoracostomy
井上貴昭 順天堂大学准教授・救急・災害医学(浦安病院)

合併症
 肺葉葉間内留置などの位置不良、出血、神経損傷、肋間動脈損傷、横隔膜や胸腔内臓器損傷、疼痛、再膨張性肺水腫が挙げられる。再過膨張性肺水腫は、虚脱時間が長期に及ぶ患者の肺を急速に再膨張させた際にまれに生じ、激しい咳嗽を主張として、多くは脱気直後に生ずる。40%以上に虚脱した気胸の脱気処置で生じやすく、細いサイズのチューブを用いて、逆流防止弁付き陰圧バッグあるいは水封(water seal)方式で管理する。肺水腫は24-72時間持続し、その間人工呼吸管理を要することもある。
抜去のタイミングと方法
 排液量が100-200mL/日以下であり、air leakが認められなくなったら、まず水封(water seal)にて持続陰圧吸引を中止し、翌日の胸部X線検査で胸水の再貯留および肺の虚脱を確認する。続いてチューブをクランプし、翌日のX線所見を確認した後に抜去する。抜去時は、ドレーン周囲にタバコ縫合をかけた後、呼吸終末期あるいは深吸気後息こらえをさせ、一気に抜去して創を縫合閉鎖し、空気の胸腔内流入を防ぐ。抜去後6-24時間後に胸部X穿検査で再度確認する。
患者説明のポイント
・挿入時の疼痛、息こらえを要することなどを十分に説明し、協力が得られるようにする。
・挿入から抜去までの大まかな経過を説明し、経過中の再虚脱や液体再貯留、および手術の可能性があることをよく説明する。
看護・介護のポイント
・特にチューブが事故抜去していないかどうかをよく確認する。チューブ内液面の呼吸性変動の有無、air leakの有無、皮下気腫の有無、ドレナージ量の変化が重要である。
・air leakや排液の急な消失はチューブの閉塞やねじれ、事故抜去の可能性があることを十分理解し、呼吸状態の変化に十分注意する。



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