成瀬整骨院ブログ

4類感染症、リケッチア感染症(ツツガムシ病、日本紅斑熱)について 1/2

2014年9月 6日 11:39

こんにちは横浜市金沢区の骨盤矯正・成瀬整骨院のスタッフです。


4類感染症、リケッチア感染症(ツツガムシ病、日本紅斑熱)について以下参考として引用します。1/2


今日の治療方針
私はこう治療している
総編集 山口 敬 北原光夫 福井次矢
TODAY'S THERAPY 2010 医学書院
より引用

4類感染症
リケッチア感染症(ツツガムシ病、日本紅斑熱)
rickettsial diseases [tsutsugamushi disease(scrub typhus)and Japanese spotted fever]
原 弘之 日本大学准教授・機能形態学系

ツツガムシ病
病態と診断
 ツツガムシ病はOrientia tsutsugamushiを病原体とする急性熱性発疹性感染症である。本症は4類感染症に分類され、直ちに保健所へ届出義務がある。本症は、ダニの一種であるツツガムシの幼虫に吸着され、皮膚に侵入した病原体により発症する。ツツガムシ病は山形、秋田、新潟県などの河川領域で主に夏季に発症し、風土病として知られていた古典型と、戦後北海道、沖縄などを除いた全国で発生がみらる新型とに分類される。古典型ツツガムシ病は、アカツツガムシを媒介とするが、新型ツツガムシ病はフトゲツツガムシやタテツツガムシなどが媒介である。発生場所は山地や山間部が多く、秋から春にかけてみられる。最近のツツガムシ病発生例の大半は新型によるものである。
 ツツガムシ病の主要徴候は刺し口、発熱、発疹である。5-14日の潜伏期を経たのち、突然、悪寒戦慄を伴って39-40℃の発熱が数日持続する。熱型は、古典型は稽留熱、新型は稽留熱ないし弛張熱である。2-4病日に自覚症状の乏しい紅斑ないし紅斑状丘疹が汎発する。部位は体幹に多く、顔や下腿は少ない。刺し口は全例にみられ、5-10mm大の浸潤性紅斑局面で、中心に焼痂(エスカー)が固着している。刺し口は体幹など隠れた部位に多い。表在リンパ節腫脹は、所属リンパ節のほか全身のリンパ節も腫脹することがある。その他、眼球結膜充血、咽頭発赤、肝脾腫も多い。重症例では、播種性血管内凝固症候群、多臓器不全や脳脊髄膜炎などで死亡することがある。
 検査ではCRP強陽性、赤沈は亢進する。白血球は減少、核の左方移動、異型リンパ球が出現することが多い。肝機能障害はほぼ必発する。確定診断は、患者血清から間接蛍光抗体法または間接免疫ペルオキシターゼによる血清診断か、PCR法を用いたDNAの検出による。血清診断にはKato型、Karp型およびGilliam型(いずれも保険適応)の標準3種のほか、Kuroki型、Kawasaki型(いずれも保険適応外)による同時測定が推奨される。判定は、急性期血清でIgM抗体が有意な上昇、あるいはペア血清で抗体価が4倍以上の上昇を陽性とする。
治療方針
 テトラサイクリン系抗菌薬が第1選択である。テトラサイクリン系が使用できない場合は、クロラムフェニコールを用いる。
軽症例
処方例 下記のいずれかを用いる。
1)ミノマイシン錠(100mg)2錠 分2 解熱後7-10日まで
2)ビブラマイシン錠(100mg)2錠 分2 解熱後7-10日まで
重症例
処方例
ミノマイシン注(100mg)1回100mg 1日2回 点滴静注



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